日本は再び、再生にむかって歩き出した

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ホーチミン市は

あまりにも混沌としている。

ここはまるで、日本の高度経済成長期を再現したかのような

熱気を感じる街である。

多くの日本企業がこの街に進出してきている。

ここは第二の中国となりうる発展可能性を秘めた土地だ。

 

中国は、チャイナリスクという言葉が生まれるくらいに

非常に、リスクが高い。ビジネスで進出する上では。

政治的な要素にビジネスが振り回されてしまうのだ。

日中関係も必ずしも良好とは言えないだろう。

一時期よりはましになったとはいえ。

 

ホーチミン市で出会った彼女は、

そのチャーミングな笑顔とは裏腹に

もうひとつの顔を持っていた。

 

彼女は、日本に行きたいという。

なぜなら、日本人の彼氏を捕まえて

結婚したいから、だという。

 

数年前、このベトナムは、

水曜どうでしょうのロケ地にも選ばれた

 

ハノイからホーチミンまでバイクで縦断する旅。

そんなことをふと思い出した。

 

そのような旅に、彼女はよく似合う。

その長い髪はとてもいい香りがした。

彼女の体から漂う香りも、ベトナムならではのエキゾチックなものだ。

 

彼女は一つの大きい問題を抱えていた。

週末にハノイに帰りたいのだが

飛行機のチケットがもはや取れないという。

 

それは大きい問題だ。

ならば列車で、といっても

40時間以上かかるのだ。

それに列車のチケットがすぐに取れるかもわからない。

 

そんな彼女をバイクでハノイまで連れて行く、なんていう猛者もいることにはいたが

そいつも、現実的には、それは無理だと知っている。

 

彼女が抱える心の闇は、そんなちっぽけな問題など、比べようもないものであるが

それでも、これはこれで一つの大きい問題だ。

 

私はできることならば、彼女を日本に連れて帰り、日本のカウンセリングを受けさせてあげたいと切に思う。

 

ベトナムでは、まだまだ精神的なケアについては、世間のサポートが足りないと思えるからだ。

 

まだまだこの土地も、発展途上にある。

 

GDPの成長も著しく、日本が抜かれるのも時間の問題だろう。

 

20年前、頭2つ分くらい、アジア諸国から飛び抜けていた日本も、

いまや、大した差もない、ただの国になってしまった。

 

いまの若者は、物心ついたときには、その状態に近かったので、

もとからそういうものだと思って大した危機感も持っていないだろうと推測できるが

 

実は、日本はどんどん後退しているのだ。

 

20年前、30年前、日本は凄かった。

その時代を知っているだけに、いまの日本の惨状には

目を伏せずにはいられない。

 

それくらい、変わってしまったのだ。

 

日本のアニメなどの文化はたしかに、猛烈な勢いで世界を制覇しているが

それ以外のポップカルチャーは韓国の後塵を拝するのみだ。

 

実は20年前くらいは、アジアにおいて、現在の韓国のような立ち位置に日本がいた。

しかし、海外展開に興味を持たない日本政府や企業は、そのあたりをあまりに軽視し、

日本の国内市場だけを考えて、施策をうってきたのだ。

その結果、国内市場が衰退する中で焦り始めたころに、海外に目を向ければ、

そこには、韓国のカルチャーに席巻されているアジアがあったのだ。

いまになってあわててクールジャパン政策だのなんだのを標榜しているが、

時既に遅し。

どうにもありえないことである。

 

いまベトナムで暮らして感じることは、

ベトナムの若者のうち、

元気で社交的なグループは、K-POPや韓国ドラマを好み

おとなしく内向的なグループは、日本のアニメを好む、

ということが非常にはっきり見て取れる。

 

今後、日本の文化が、今以上に、世界に浸透することを

願ってやまない。

 

それはそうと、2015年は、日本のイノベーション元年といえるかもしれない。

いや、すでに、イノベーションは何年も前から起きているが

それらが花開く年になりそうな予感だ。

ホンダジェット、三菱リージョナルジェット、

防衛省の心神、などが今年、一様に初飛行を迎える。

また、はやぶさ2も順調な飛行を開始し、

iPSなどの再生医療の分野でも飛躍の年になりそうだ。

ソニーは、VAIOでは中国、韓国、台湾などのメーカーにコスト面で叶わず後塵を拝してきたが、ここにきて、それは無理だということを悟り、

むしろ、価格勝負ではなく、高性能化により差別化をはかる方向に方針を転換した。

いや、もともとそうあるべきだったのだが、今になってそれに気がついたようだ。

20年以上にわたって、自らのゆく道を見失い、ある意味、国としてのアイデンティティーの喪失に直面していた日本ではあったが、

ここにきて、光が見えてきた感がある。

日経の平均株価は18000円台を7年ぶりに回復した。

また、高卒の就職内定率も88%と、

バブル期並の高率を記録。

世間では、好景気という感覚が薄く、アベノミクスに対しての批判ばかりが聴こえてくるが、実際は、着々と、国としての体力が戻ってきている様は感じるのだ。

しかしながら、楽観視ばかりはしていられないが。

ただ、国の金融面での政策や一時的な円安、といったものではなく、

国全体の未来へむけたビジョンや気持ち、といったものが、

前を向き始めていることの方が、

最近の変化としては意味があるものだと思う。

一言でいえば、

元気をなくしていた日本が元気を取り戻してきた、というふうに思えるのだ。

ここ30年にわたり、日本を見てきた私は、

最近の日本の元気のある姿は、

1980年代後半の、明日への希望を持っていた日本、

筑波万博で未来を夢見ていた頃の日本に、相通じるものを、再び感じるのだ。

ここ20年くらい、暗闇を彷徨っていた日本とは異質のものを

ここ1、2年は感じるのだ。

日本がこのまま、再び再生に向かって歩みだして欲しいと私は思う。

 

 

 

 

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