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【会話内容は】大坂33歳滝畠裕美さん事件・本当の動機に専門家の視点から迫る

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大阪府豊中市のマンションにおいて、エレベーターを降りたところで滝畠裕美(たきはたひろみ)さん33歳が上原亮宏(あきひろ)容疑者53歳に襲われた事件。

エレベーター前で会話をしていた様子、そしてその後に犯人が滝畠さんに襲い掛かる様子などが、防犯カメラに収められていたという。

その動画が公開されれば、さらに大きいヒントにもなるのだが、実は、この事件の動機は、上原容疑者の供述によってかなりの部分が推測可能だ。(あくまでも推測であることを念を押しておく)

このニュースを聞いたとき、最初は、赤ちゃんの泣き声や生活音などに、神経質な住人が過剰反応したことが原因?とも思った。

しかし、違った。彼の供述は、

「6階の住人がグルになって、俺を監視している」
「ストーキングされている。盗撮されている」
「子供がドアをたたく」

などだ。

そして、事件の日、切っ掛けとなった出来事についても、上原容疑者は
「エレベーターに乗ったら、親子が後ろから乗ってきて。もう我慢の限界だった。」
と言っている。

ひとつ可能性として考えられる病気が「統合失調症」。かつては精神分裂症と呼ばれていた病気だ。

統合失調症によって、彼は、「何者かが自らを監視している妄想」に取りつかれた可能性が高い。

患者によって、その監視してくると妄想する相手は様々だが、この男は、6Fの住人だと思ったのだろう。

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なぜそんな妄想を?そして結果彼は・・

多くの場合、その切っ掛けは、幻聴である。

統合失調症にかかると、幻聴が聞こえ始めるのだ。

道を歩いていても、まわりの人が悪口を言っているように聞こえたり、家にいても、話し声が聞こえるので、上階や隣の家の声が聞こえてくると勘違いする。もしくは電波のようなもので思念を送って来る、最新の機器を使って脳に語りかけてくる、などと解釈し、信じ込むのだ。

今回の場合もその典型的な症状であり、その症状によって、6Fの住人の(幻聴による)ノックや話し声が聞こえてきたのだろう。

それによって、彼の中で一つの結論が下された可能性がある。「6Fの住人がグルになって俺を監視している」→なぜなら、俺しかしらないことを話したりしているからだ(幻聴によって)となるのだ。

もう、やめてくれ、いい加減にしてくれ、と彼はストレスをためていった。
そして、事件の日。エレベーターに彼が乗ったとき、偶然にも、滝畠裕美さん親子が乗ってきたのだ。
これは本当に偶然の出来事だったのだが、彼からすれば、監視し、嫌がらせのために、タイミングを合わせて乗ってきた、というように見えたのだろう。
「エレベーターに乗ったら、親子が後ろから乗ってきて。もう我慢の限界だった。」
という供述につながるのだ。

そう、彼からすれば、「いい加減にしてくれ」という気持ちなのだから、自分が悪いとは少しも思わない。どうして俺に攻撃するんだ、という気持ちだ。
そして、監視カメラにあるように、エレベーターを降りる際、「いい加減にしてくれませんか」などと言った可能性がある。滝畠さんからすれば、「は?」ということだろう。必死に、自分は何もしていないことを説明しようとしたのかもしれない。しかし、統合失調症の特徴として、如何に理屈でそれがあり得ない事だと説明しようとも、受け入れられない特徴も併せ持つ。(逆に、理屈で説得できたら、それは統合失調症ではない)
頭に血がのぼった彼は、(彼的に)自分の生活を守るために、ついに犯行に及んだ・・というのが、考えられる動機・筋書きである。

今回の事件の話を聞いて、統合失調症については専門である私は、犯人の動機についてはすぐにピンときた。

警察は、彼の供述の意味が分からないため、過去の二人の接点がなかったかなどの調査をしている、との報道もあったが、おそらく過去の接点などは無いと思う。

しかし、以上はあくまでも推測だ。事実は今後の捜査によって明らかにされるだろう。

また、統合失調症と、犯罪性は、一切無関係であることを、ここに付け加えておく。

統合失調症の患者がすべて犯罪を犯すわけではないのだ。

また、同時に、この精神疾患によって責任能力を否定することも出来ないし、同情の余地など、微塵もない。

あくまでも彼の「被害妄想」を作ったのが精神疾患であったとして、被害を受けようが受けまいが、それを「犯罪」という手段で解消しようとした点は、重大な問題だ。

当然、その法的に報いを受ける必要があるだろう。