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【ギネス認定!】超伝導リニア603kmで登録!なにがすごいの?

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JR東海が世界に誇る、超伝導リニアモーターカーが鉄道の有人走行でのギネス記録に認定された。

これまでの記録は同社のリニア車両「MLX01」が記録していた581km。
自社の記録をまた自社で塗り替えた形となる。
すごいのは、前世代のMLX01は、あくまでも試験車両だったということ。
今回ギネス記録に認定されたL0系は営業用車両、という点だ。
実際に、L0系は、2027年から東京・名古屋間を客を乗せて走ることになる。
今回、データを取るために、時速600kmでの走行を行ったが、営業時には最高速度500kmを予定している。
ただ、折角なら、600kmで営業運転をしてほしいと思ってしまうが・・。

また、このリニアモーターカーは、世界に多くある「リニア」のなかでも特殊だ。
日本のJR東海の運用するリニアは、「超伝導方式」なのだ。
なにが違うのか。
それは、マイナス196度に冷却した中でのみ再現される超電導現象を利用しているという点だ。
普通の電磁石でもリニアモーターカーは走らせることはできるが、その電力効率や浮上のパワーなどに優位性があり、より安全により早く走ることができるのが、この超伝導形式なのだ。
ドイツのリニア技術で、現在、世界初の実用化リニアとして中国・上海にトランスピッド(上海マグレブ)が走っているが、こちらは超伝導ではない、普通の磁石の技術によるものだ。
最高時速は430kmと、それでも相当なスピードだが、日本のそれは、技術も速度も上回る。

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開業は2027年

ただ、一つ気になるのが、日本のリニアの開業時期だ。
今年は2015年だが、東京・名古屋間にリニア中央新幹線が開業するのは、2027年と、まだ12年も先なのである。
いま子供であれば、12年後は生きている可能性は非常に高いだろうが、すでに「大人」になっている人にとっての12年後は、はるか未来であり、誰にとっても、必ず生きている保障などないだろう。
まあそれをいっては来年だって保証はないのだが。
しかし、それだけ先になってしまうのにも理由があり、決して、怠慢で工事を遅らせているわけではない。

今回の工事は、日本の屋根ともいわれる、「中央アルプス」を貫かなければならないのだ。
20年前であれば不可能だと思われたほどの難工事であり、現在の最新技術をもってしても、かなり難しいことに変わりはない。
しかし、ようやく、中央新幹線をアルプス直下を貫いて通すことができるほどにまで、技術は進歩したということだ。
だが、難工事は難工事。この工事に12年かかるといっても過言ではないのだ。

中国は年単位でぽんぽん新幹線の新路線を開通させるのに、日本は12年もかかるということで、中国のサイトなどのコメントでは、日本の土木技術が中国より劣っているがゆえに工事に時間がかかっていると多くの中国人が勘違いをしているように見受けられる。
しかし、違うのだ。荒野に線路をひくのと、巨大山脈の地下にずっとトンネルをひくのとは難易度が天と地ほども違うのである。ある意味、東京・名古屋間に地下鉄を通すのに等しい工事なのだ。そしてそこには、アルプス山脈の重量が圧し掛かってくるトンネルを掘らねばならない。
むしろ12年でこの工事を終わらせるということが驚愕な程である。

リニア中央新幹線が開通することで、日本にとっての経済効果が叫ばれているが、期待されるのは、直接的な人や物の移動が生み出す経済効果だけではない。
ジャパンテクノロジー、というものを世界にこれ以上なくアピールする舞台なのである。
それにより、「日本ブランド」というものが世界にPRでき、結果、他の製品やサービス、インフラ輸出などの増加にもつながるのだ。

是非、成功させてほしいプロジェクトである。